コヘルツ論文セレクション 
小児心臓・集中治療に関わる研究を簡単かつ少しだけ読み込んで紹介するブログ

先天性心疾患のある新生児の術前NIRS

Kim MJ, Baek JS, Kim JA, Cha SG, Yu JJ.

Cerebral and Somatic Oxygen Saturation in Neonates with Congenital Heart Disease before Surgery.

J Clin Med. 2021 Jun 1;10(11):2455. doi: 10.3390/jcm10112455. PMID: 34206072; PMCID: PMC8199521.

背景

  • NIRSは、非侵襲的に脳や腸管、腎臓といった組織の酸素化を測定できるモニタリングである。
  • 先天性心疾患のある乳児の、術中・術後のNIRSについて調べた研究は多いが、術前についてはそのエビデンスは乏しい。

要点

  • 前向き観察研究、単施設、先天性心疾患のある新生児、
  • 術前の脳(ScO2)と腹部(StO2)のNIRSを持続的にモニター。
  • n=37。AVVRの患者で最もScO2は低かった。StO2はScO2よりも低い傾向にあった。両方とも時間とともに低下していた。

注意点・コメント

  • AVVRが(TGAやPAと比較しても)最も低い意味が、臨床的によくわからない。特に、AVVRの患者がたったのn=2であるのに、repeated measurementsでnを稼ぎ、「AVVRが最も低い」とはunfair。
  • Table 2では、それぞれの患者のrepeated measurementsを独立として扱っており、不適切。
  • ScO2やStO2と関連する因子を調べるのに、なぜlinear mixed effects modelを用いているのか不明。
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木村聡
小児心臓麻酔や集中治療に関わる文献を、浅く、でも少しだけ掘り下げて紹介したいと思います。