コヘルツ論文セレクション 
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インターベンション

先天性心疾患の術後残存病変と予後

Nathan M, et al; Pediatric Heart Network Investigators.

Impact of Major Residual Lesions on Outcomes After Surgery for Congenital Heart Disease.

J Am Coll Cardiol. 2021 May 18;77(19):2382-2394. doi: 10.1016/j.jacc.2021.03.304. PMID: 33985683; PMCID: PMC8245007.

背景

  • 術後の残存病変をスコア化したResidual Lesion Score (RLS)の、術後予後との関連を調べたい。

要点

  • 前向き観察研究、17使節、1歳未満、5つの心臓手術(TOF, AVSD, ASO,  CoA/IAA/VSD, Norwood)
  • 残存病変をスコア化したRLSを用いて、1 (no or trivial), 2 (minor),  3 (major)に分類。Primary outcomeは、術後30日の院外生存日数。
  • n=1149。RLS 3はRLS 1と比較し、有意に病院外生存日数が少なく、院内滞在日数が長かった。多変量解析でも同様の結果。

Figure 1A. それぞれの手術におけるRLSと生存期間

注意点・コメント

  • 残存病変があれば予後が悪いという、ある意味当然の結果。
  • 残存病変を評価するための超音波検査は、退院前(またはインターベンション前)に施行されている。術中エコーではなく、どのタイミングで残存病変を直しに行った方が良いかは不明のまま。
  • 重症であればエコーを頻回に行い残存病変を発見するだろうし、術後経過で問題なければエコーの施行回数は最小限で、残存病変も発見しにくいであろう。RLSも細かいsubcomponentsから成っており、それぞれの施設で誰が何回チェックしたのかも不明。
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木村聡
小児心臓麻酔や集中治療に関わる文献を、浅く、でも少しだけ掘り下げて紹介したいと思います。