Hsu JF, Yang MC, Chu SM, Yang LY, Chiang MC, Lai MY, Huang HR, Pan YB, Fu RH, Tsai MH.
Therapeutic effects and outcomes of rescue high-frequency oscillatory ventilation for premature infants with severe refractory respiratory failure.
Sci Rep. 2021 Apr 19;11(1):8471. doi: 10.1038/s41598-021-88231-6. PMID: 33875758; PMCID: PMC8055989.
背景
- 新生児に対するHFOVの使用は、理論的には肺保護となるが、臨床的アウトカムの改善は示されていない。
- 未熟児を対象としたHFOVの効果を調べたい。
要点
- 後ろ向き、単施設(4NICU)、24w-34w、HFOVを装着
- Rescue (Oxygenation index (OI)>=20で開始)、early elective (OI<20で開始した後に悪化)、普通の人工呼吸器からの移行に分類。また、生存・死亡でも分類。
- n=668。体重の中央値は915g。375名(56.1%)は3日以内に反応あり。28週未満、敗血症、低血圧、臓器不全、HFOVへの反応なしは、死亡の予測因子。
注意点・コメント
- HFOV非使用群(コントロール)がなく、HFOV使用の是非は議論できない。
- HFOVに対する反応性を用いて予後を予測するregression modelを作っているが、反応が悪い・低血圧といったものが予測因子となるのは、当然。
- これまでのHFOVに関する研究との違いが不明瞭。一つの論文に、分類・解析・メッセージが多すぎて、著者の意図もわからないし、結果の理解も難しい。例えば、rescueと普通の人工呼吸器からの移行をまとめ、HFOVで悪化した群と、HFOVの反応性を比較しているが、その意図がわからない(i.e. 反応する群と反応しない群を、反応性ついて比較している)。
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