コヘルツ論文セレクション 
小児心臓・集中治療に関わる研究を簡単かつ少しだけ読み込んで紹介するブログ
インターベンション

心臓外科術後、計画外の介入の必要性とその予後

Dorobantu DM, Ridout D, Brown KL, Rodrigues W, Sharabiani MTA, Pagel C, Anderson D, Wellman P, McLean A, Cassidy J, Barron DJ, Tsang VT, Stoica SC.

Factors associated with unplanned reinterventions and their relation to early mortality after pediatric cardiac surgery.

J Thorac Cardiovasc Surg. 2021 Mar;161(3):1155-1166.e9. doi: 10.1016/j.jtcvs.2020.10.145. Epub 2020 Nov 27. PMID: 33419533.

背景

  • 心臓外科術後の、意図しない介入(unplanned reintervention: uRE)に関わる因子を知りたい。
  • 心臓外科術後の、意図しない介入(unplanned reintervention: uRE)と予後との関連を知りたい。

要点

  • 前向きに集めたコホートの二次解析、0~17歳、心臓手術やhybridを施行、5施設
  • 術後30日以内に発生したuREに関わる因子と、予後との関連を評価。予後との関連に関しては、coarsened matching algorithmを使用。
  • 2861名の3090手術が対象。154 (4.7%)にuREが発生(手術、カテーテル、ペースメーカー、横隔膜縫縮etc)。uRE発生の中央値は術後10日。年齢や体重、単心室、シャントがuREの独立危険因子。uREは30日死亡率と関連。

Figure 3. uREの有無で、予想・実際死亡率の差を比較

注意点・コメント

  • マッチング後も「uREが早期予後と関連している」との結果は、ある意味当然。何か問題(合併症)が起きたので介入したのであるし、予後は当然悪くなるだろう。研究の目的が、臨床的にあまり有用でない。
  • uRE発生の独立危険因子として、多変量解析の結果、幾つかの危険因子が抽出されているが、こちらも当然の結果。むしろ、患者の背景がバラバラであり、臨床的に特に何を注意すべきなのか、何に介入したら良いのか、研究結果を踏まえてもアクションが変わらない。
  • 臨床的には、合併症に対する介入のタイミングなどが知りたい。
ABOUT ME
木村聡
小児心臓麻酔や集中治療に関わる文献を、浅く、でも少しだけ掘り下げて紹介したいと思います。