Dao DT, Patel N, Harting MT, Lally KP, Lally PA, Buchmiller TL.
Early Left Ventricular Dysfunction and Severe Pulmonary Hypertension Predict Adverse Outcomes in “Low-Risk” Congenital Diaphragmatic Hernia.
Pediatr Crit Care Med. 2020 Jul;21(7):637-646. doi: 10.1097/PCC.0000000000002318. PMID: 32168302; PMCID: PMC7335317.
背景
- 先天性横隔膜ヘルニア(CDH)の重症症例はよく調べられてきたが、軽症症例での予後不良因子についてはあまり知られていない。
- CDHの臨床管理を改善させるためにも、予後に関わる因子を調べたい。
要点
- データベースを用いた後ろ向き研究、CDHSG分類のA/B、心疾患や染色体異常なし
- 生後24時間以内の左室機能不全、右室機能不全、肺高血圧が予後に与える影響を調査。Primary outcomeは、死亡・ECMO・30日での酸素・8週以上の入院の、composite outcome。普通のregressionとIPWを使用してconfounderを調整。
- n=778。Primary outcomeは21.3%に発生。左室機能不全と肺高血圧は、confounderを調整後も有意に予後と関連。
注意点・コメント
- 本研究のexposureである、心室機能不全や肺高血圧はdichotomous variablesとなっており、重症度は不明。また、定義の詳細も不明。
- これらexposureが予後と関連するであろうことは、研究しなくてもある程度予想できること。問題は、介入できるか否か、ということであり、その観点からすると、今後の研究の発展が難しい。
- すなたち、causal inferenceを目的として研究計画を立てているが、題名にあるように、どちらかというとprediction modelに寄った研究。かといって、prediction modelならIPWを使う必要もないし、ある意味中途半端になってしまっている。
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