Thibault C, Naim MY, Abend NS, Licht DJ, Gaynor JW, Xiao R, Massey SL.
A retrospective comparison of phenobarbital and levetiracetam for the treatment of seizures following cardiac surgery in neonates.
Epilepsia. 2020 Apr;61(4):627-635. doi: 10.1111/epi.16469. Epub 2020 Mar 12. PMID: 32162678.
背景
- 新生児の人工心肺を用いた心臓手術後に、痙攣が起こることがある。
- この患者層で、Phenobarbital (PHB)とlevetiracetam (LEV)を比較した研究はない。
要点
- 単施設、後ろ向き研究、生後30日未満の新生児、人工心肺を用いた心臓手術後、脳波で痙攣が見つかった患者
- First-lineで使われた薬剤と、それらの合併症や効果について比較。
- 700名中、59名(8.4%)に痙攣が発生。31名がPHB、22名がLEV、2名がlorazepam、1名がketamineをfirst-lineとして使用された。PHBは低血圧や呼吸抑制といった副作用がLEVよりも有意に高かった。痙攣止めとしての効果は同等。
注意点・コメント
- すべて単純比較のみであり、多変量解析は使用せず。確かに患者背景の違いは大きくなさそうであるが、サンプルサイズがn=31 vs. n=22であり、有意差を出すには少なすぎる。そのため、本研究をもって、どちらが副作用が多い、どちらが有効性が高い、といった議論はできない。
- 本研究の意義は、surveillanceといった意味合いか。
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