Zuk M, Migdal A, Dominczak J, Brzezinska-Rajszys G.
Usefulness of Red Cell Width Distribution (RDW) in the Assessment of Children with Pulmonary Arterial Hypertension (PAH).
Pediatr Cardiol. 2019 Apr;40(4):820-826. doi: 10.1007/s00246-019-02077-4. Epub 2019 Mar 4. PMID: 30830279; PMCID: PMC6451723.
背景
- Red cell width distribution (RDW)は、赤血球の大きさや容積をのvariationを示したもの。
- 肺高血圧のある成人では、予後予測因子の一つであることが報告されている。
- 小児で調べてみた。
要点
- 後ろ向き研究、右心カテーテルで肺高血圧症の診断、
- RDW正常群とRDW上昇群に分け、患者背景や、血行動態、予後を比較。
- n=61。RDWの平均値は15.3±2.4%。29名(47%) の患者で上昇していた。二群で、NTproBNPや血行動態に変化なし。PHの治療経過でも、3ヶ月後や12ヶ月後のRDWに変化なし。
注意点・コメント
- 平均年齢は7.5歳と、小児といってもそこまで小さくない。貧血や感染症患者は除外されているし、(Eisenmenger syndromeは入っているが、RDWに影響を与えるであろう)チアノーゼ疾患は入っていない。純粋に小児のPH患者を調べた研究。そして、結果はnegative。
- 経過が不良だった患者ではWHO-FCやNTproBNPは変化していることから、現時点ではRDWはこの患者層には有用なマーカーとは言えないだろう。
ABOUT ME