コヘルツ論文セレクション 
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循環

術後JETに対するデクスメデトミジン:システマティックレビュー&メタ解析

Ghimire LV, Chou FS.

Efficacy of prophylactic dexmedetomidine in preventing postoperative junctional ectopic tachycardia in pediatric cardiac surgery patients: A systematic review and meta-analysis.

Paediatr Anaesth. 2018 Jul;28(7):597-606. doi: 10.1111/pan.13405. Epub 2018 Jun 7. PMID: 29882346.

背景

  • 先天性心疾患術後にjunctional ectopic arrhythmia (JET)は、よくある合併症の一つである。
  • 近年使用が増えているdexmedetomidineは、JET発生にどのような影響があるのかを、systematic review and meta-analysisしてみた。

要点

  • 2017年12月までのデータベースを2人で検索、18歳未満、心臓外科術後、dexmedetomidine使用、JETの報告のある研究。
  • Meta-analysisをrandom effectsで施行。Primary outcomeはJET。
  • 5つの前向き研究と2つの後ろ向き研究(計1616名)。Heterogeneityは低い(I^2=13.9)。JETの発生率はdexmedetomidine群で有意に低下(OR 0.328, 0.21-0.51, p<0.0001)ICU滞在日数、血管作動薬、人工呼吸器期間もdexmedetomidine群で有意に低下。

Figure 2A. JET発生率に対するForest plot

注意点・コメント

  • RCTと前向きnon-RCT、後ろ向きコホート研究、ケースコントロール 研究を一緒にメタ解析している。後ろ向き研究の調整因子も不明。実際、Forest plotを見ると、後ろ向き研究の影響が大きそう。
  • 含まれる研究の、dexmedetomidineの投与量や投与時間がバラバラ。当然、その他の治療もバラバラであろう。
  • 診断の難しいJETをどのように診断しているのかも、それぞれの研究に任されている。実際、それぞれの研究でJETの発生率も幅広い。
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木村聡
小児心臓麻酔や集中治療に関わる文献を、浅く、でも少しだけ掘り下げて紹介したいと思います。