コヘルツ論文セレクション 
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呼吸

TCPC術後の早期抜管と早期アウトカムとの関連

Ovroutski S, Kramer P, Nordmeyer S, Cho MY, Redlin M, Miera O, Photiadis J, Berger F. Early extubation is associated with improved early outcome after extracardiac total cavopulmonary connection independently of duration of cardiopulmonary bypass.

Eur J Cardiothorac Surg. 2018 Nov 1;54(5):953-958. doi: 10.1093/ejcts/ezy179. PMID: 29718154.

背景

  • TCPC後は肺血管抵抗を低く保つ必要がある。
  • 肺血管抵抗を低下させる一つの方法として、早期抜管はどの程度有効だろうか。

要点

  • 単施設、後ろ向き研究、TCPC術後、n=211
  • 術後6時間以内の早期抜管群(Fast-track)と、6時間以上の機械換気群(prolonged ventilation)に分けて比較。一次評価項目は病院滞在日数。
  • Fast-track群で平均血圧が高く、肺血圧が低かった。6時間以上の機械換気は病院滞在日数延長の独立危険因子(p=0.003)。

注意点・コメント

  • 10年以上にわたる研究。”Early surgical era”として前半・後半に分けて変数として多変量解析に入れているが、外科的・麻酔科的進歩を考えるとdichotomizeでは不十分かもしれない。
  • 6時間以上の機械換気群にはあ、早期抜管群できなかったあ全ての症例が入っているため、重症である可能性がある。例えば、Nakata indexはprolong ventiltaion群で有意に低い。しかし、univariable analysisでp>0.25であるという理由から多変量解析の変数としては外されている。客観的ではあるが、交絡因子の選択としては不十分かもしれない。
  • 病院滞在日数は様々な社会的要因も関与するアウトカムであり、primary outcomeとして適切であろうか。長期の人工呼吸器は病院滞在日数を伸ばすことは当然といえる。
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木村聡
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