コヘルツ論文セレクション 
小児心臓・集中治療に関わる研究を簡単かつ少しだけ読み込んで紹介するブログ

心臓外科と少量デクスメデトミジンと麻薬・ミダゾラム

Garisto C, Ricci Z, Tofani L, Benegni S, Pezzella C, Cogo P.

Use of low-dose dexmedetomidine in combination with opioids and midazolam in pediatric cardiac surgical patients: randomized controlled trial.

Minerva Anestesiol. 2018 Sep;84(9):1053-1062. doi: 10.23736/S0375-9393.18.12213-9. Epub 2018 Mar 7. PMID: 29516704.

背景

  • Dexmedetomidineは、小児領域でも使われ始めており、鎮静剤としての有用性が提唱されている。
  • 小児心臓外科術後患者を対象に調べてみた。

要点

  • 前向き、open-label RCT、生後1-24カ月、人工心肺を用いた心臓手術、Aristotle Score >8
  • Control (midazolam 0.1mg/kg/h, morphine 20mcg/kg/h, paracetamol boluses) vs. D-CASE (dexmedetomidine 0.05mg/kg/h, midazolam 0.05mg/kg/h, morphine 10mcg/kg/h, paracetamol boluses)。Primary outcomeは人工呼吸器期間。Comfort scareでの鎮静具合や、withdrawal、バイタルサインもsecondary outcomeで比較。
  • n=48。人工呼吸器期間に有意差なし(41.5h vs. 33.5h, p=0.51)。離脱としてのSOS scaleは有意にD-CASE群で低かった。SBPはD-CASEで低かったが、MAPとDBPは同様。

Figure 2. 鎮静薬中止後の離脱症状

注意点・コメント

  • Open labelのRCTであり、どうしても意図しないバイアスがかかりやすい。例えば、dexmedetomidineの有効性を示す研究であれば、dexmed群で抜管を早くしたいだろう。
  • SOS scaleといったスコアリングもblindされておらず、何人で評価されているのかも不明。
  • 本来は60名であったが、drop-outいより48名まで減っている。Power-calculationをやり直し、新たなinclusionなしで解析している。ただ、missing valueによるbias(ex. dexmedetomidineを使用したからcomplicationが多く、drop-outした)は否定できない。
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木村聡
小児心臓麻酔や集中治療に関わる文献を、浅く、でも少しだけ掘り下げて紹介したいと思います。