コヘルツ論文セレクション 
小児心臓・集中治療に関わる研究を簡単かつ少しだけ読み込んで紹介するブログ
消化管

早期のGlenn手術とFontan術後の蛋白漏出性胃腸症

Unseld B, Stiller B, Borth-Bruhns T, du Bois F, Kroll J, Grohmann J, Fleck T.

An Early Glenn Operation May be Associated with the Later Occurrence of Protein-Losing Enteropathy in Fontan Patients : Association of Early Glenn and Failing Fontan.

Pediatr Cardiol. 2017 Aug;38(6):1155-1161. doi: 10.1007/s00246-017-1632-7. Epub 2017 May 22. PMID: 28534240.

背景

  • Fontan術後はProtein-losing enteropathy (PLE)やplastic bronchitis (PB)が問題となる。
  • それらの危険因子を知りたい。

要点

  • 多施設(32施設)、後ろ向き研究、Fontan手術施行
  • 親から同意が取れたらアンケートに答えてもらい、症状があればPLEやPBの有無をチェック。
  • n=106。術後の中央値5.3年で評価。PLE 10名、PB 4名。HLHSは有意にPLE/PBと関連(p=0.54)。PLE/PB群のほうが、有意に早期にGlenn手術を行っていた(4mo vs. 8mo, p=0.01)。

注意点・コメント

  • Fontan手術を施行された146名中、40名もの患者で同意がとれずに除外されている。同意が取れなかった患者がMCARでない限り、selection bias。
  • Follow-up期間が異なり、生存曲線での解析がみたいところ。
  • 単純比較のみであるのに加え、いわゆるFontan pressureやEDPといった、Fontan循環の表すパラメータに関するデータが存在せず、PLEの原因として早期のGlennとするのは難しい。
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木村聡
小児心臓麻酔や集中治療に関わる文献を、浅く、でも少しだけ掘り下げて紹介したいと思います。