El Amrousy DM, Elshmaa NS, El-Kashlan M, Hassan S, Elsanosy M, Hablas N, Elrifaey S, El-Feky W.
Efficacy of Prophylactic Dexmedetomidine in Preventing Postoperative Junctional Ectopic Tachycardia After Pediatric Cardiac Surgery.
J Am Heart Assoc. 2017 Mar 1;6(3):e004780. doi: 10.1161/JAHA.116.004780. PMID: 28249845; PMCID: PMC5524013.
背景
- JETに対するdexmedetomidineの予防的効果を調査したい。
要点
- ランダム化、18歳未満、先天性心疾患に対し手術を施行
- Dexmedetomidine群は0.5 mcg/kgのローディングを導入前に終了させ、その後0.5 mcg/kg/hで48時間投与 (n=60) vs. placebo (n=30)。
- 術後のJET発生率は、dexmedetomidine投与群で有意に低下(3.3% vs. 16.7%, p<0.005)。心拍数、平均人工呼吸器期間、ICU滞在日数も有意に低下。
注意点・コメント
- 麻酔導入前に0.5mcg/kgの投与を終了するとあるが、あまり一般的でない東予方法。ローディングするのであれば人工心肺中の方が安全と考えられるが、なぜこのタイミングでローディングしたのであろうか。
- ASDやVSDといった、RACHS分類の低スコアの患者を主に含んだ研究。
- Dexmedetomidine群で人工呼吸器期間やICU滞在日数が低下する理由がわからない。Placeboでは、dexmedetomidineがない分、他の鎮静薬が多くなってしまっているのではないか。ただ、麻薬など他の鎮静剤使用に対する記述がないので考察が難しい。
- 2:1のランダム化振り分けとしているが、その理由として「dexmedetomidine群の数をふやし効果や副作用を評価したかった」とあるが、それこそ1:1にすべきではないのか。特に大きな問題ではないが、著者の理由が意図が読めない。
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