コヘルツ論文セレクション 
小児心臓・集中治療に関わる研究を簡単かつ少しだけ読み込んで紹介するブログ
呼吸

心臓手術後新生児の再挿管と予測因子

Mastropietro CW, Cashen K, Grimaldi LM, Narayana Gowda KM, Piggott KD, Wilhelm M, Gradidge E, Moser EAS, Benneyworth BD, Costello JM. Extubation Failure after Neonatal Cardiac Surgery: A Multicenter Analysis.

J Pediatr. 2017 Mar;182:190-196.e4. doi: 10.1016/j.jpeds.2016.12.028. Epub 2017 Jan 4. PMID: 28063686.

背景

  • 心臓手術後の新生児においては、抜管可能か否かを判断するのが難しい。
  • 再挿管は予後悪化と関連する。

要点

  • 多施設(7施設 in the US)、前向き観察研究、心臓手術を施行された生後30日未満の新生児
  • 抜管後72時間以内の再挿管の危険因子を調査。
  • n=283。35名(12%)が再挿管となった(中央値7.5時間後)。多変量解析では、カフなしチューブの使用や4日以上の開胸が再挿管の危険因子であった。

注意点・コメント

  • カフなしチューブで再挿管が多いことは、新生児で内径を確保するために大きめのチューブを入れているためだと予想できる。しかし、その仮説を裏付けるためにも、チューブサイズに関するデータも欲しい。すなわち、non-cuffとcuffでサイズ選択の違いがどの程度あるのか、そしてそれがアウトカムにどのように影響しているのかを調べなくてはならない。
  • チューブサイズだけでなく、抜管前のリークに関する情報も欲しい。
  • アウトカムとの二変量解析でp<0.2の変数を全て多変量解析の変数として考慮している。すなわち、35名のアウトカム発生に対し20個変数をモデルに入れていることになり、multiple testing problemやモデルの不安定性が問題。
ABOUT ME
木村聡
小児心臓麻酔や集中治療に関わる文献を、浅く、でも少しだけ掘り下げて紹介したいと思います。