コヘルツ論文セレクション 
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インターベンション

右室のリモデリングと肺動脈弁置換術のタイミング

Alvarez-Fuente M, Garrido-Lestache E, Fernandez-Pineda L, Romera B, Sánchez I, Centella T, Abelleira C, Villagrá S, Tamariz R, Barrios E, Lamas MJ, Gomez R, Del Cerro MJ.

Timing of Pulmonary Valve Replacement: How Much Can the Right Ventricle Dilate Before it Looses Its Remodeling Potential?

Pediatr Cardiol. 2016 Mar;37(3):601-5. doi: 10.1007/s00246-015-1320-4. Epub 2015 Dec 21. PMID: 26687177.

背景

  • TOFやその他の心疾患による肺動脈弁逆流症(PR)に対し、肺動脈弁置換術(PVR)が施行される。
  • 無症候性のPRに対し、いつPVRを施行するのかについては、議論中である。
  • 右室のremodelingが期待できるのは、いつまでであろうか。

要点

  • 単施設、後ろ向き研究、PVRを施行された無症候性のPR患者、
  • Remodelingあり(RVEDV<110ml/m2, RVESV<55ml/m2, RVEF>50%)がprimary outcome。
  • n=117。平均24.2歳。QRS幅は術後変化なし。RVEDVとRVESVは術後有意に減少し、RVEFは有意に増加した。Remodelingありの予測因子は、術前RVEDV<170かつRVESV<90。

注意点・コメント

  • 症状性だけでなく、不整脈や肺動脈狭窄のある患者も除外されており、かなり状態の良い患者が多く含まれた研究。リモデリングもしやすいのではないか。
  • TOFが多いが、PA/VSDや純粋なPR患者も含まれている。
  • Remodelingありとなる予測因子をRVEDVとRVESVからみつけているが、cutoffを比較したデータがない。ROC曲線などで比較したデータを示してほしい。
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木村聡
小児心臓麻酔や集中治療に関わる文献を、浅く、でも少しだけ掘り下げて紹介したいと思います。