コヘルツ論文セレクション 
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血液

中心静脈カテーテル関連の血栓とその予防:メタ解析

Vidal E, Sharathkumar A, Glover J, Faustino EV.

Central venous catheter-related thrombosis and thromboprophylaxis in children: a systematic review and meta-analysis.

J Thromb Haemost. 2014 Jul;12(7):1096-109. doi: 10.1111/jth.12598. Epub 2014 Jun 19. PMID: 24801495; PMCID: PMC4107177.

背景

  • 中心静脈カテーテル(CVC)は、深部静脈血栓(DVT)の最も大きな危険因子であり、85%以上のDVTはCVCに関連している。
  • 小児におけるCVC関連DVTの頻度と、様々な予防策の効果について、メタ解析した。

要点

  • 2013年12月まで、0-18歳、CVCを挿入、DVTを評価
  • CVCは、tunnel, non-tunnel, umbilical, PICC。DVTの評価は、ultrasonography, venography, echocardiography, magnetic resonance imagingを用いた。
  • 26のコホートと、11のRCT。血栓の発生率は、0.20 (95% CI 0.16-0.24)。CVCの種類でDVTの発生率に大きな差なし。上下肢でも発生率は同様。ヘパリン配合カテーテル、未分画ヘパリン、低分子ヘパリン、ワーファリンに予防効果なし。

注意点・コメント

  • DVT予防効果を解析した10つのRCTのうち、5つの研究は効果なしなどの理由で早期中止されている。そこまで多くの研究で効果なしで早期中止になるほど効果がないと判断するか、そのせいでサンプルサイズが小さくunderpowerととるべきか、悩ましい。
  • また、目標aPTTやPT-INR, anti-Xaレベルはそれぞれの研究で異なることが予想され、一概には判断しづらい。
  • それでも、現時点では中心静脈カテーテルがあるからといって予防的に抗凝固療法を行うエビデンスレベルは低いだろう(2018年のアメリカのガイドライン参照—> PMID: 30482766; PMCID: PMC6258911)。
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木村聡
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