Smith BM, Ezeokoli NJ, Kipps AK, Azakie A, Meadows JJ.
Course, predictors of diaphragm recovery after phrenic nerve injury during pediatric cardiac surgery.
Ann Thorac Surg. 2013 Sep;96(3):938-42. doi: 10.1016/j.athoracsur.2013.05.057. Epub 2013 Aug 8. PMID: 23932321.
背景
- 小児心臓術後の横隔神経麻痺は、合併症の一つ。
- 横隔神経麻痺の経過やその予測因子については不明。
要点
- 単施設、後ろ向き研究、心臓外科術後、横隔神経麻痺(胸写、fluoroscopy、または超音波検査で診断)
- 横隔神経麻痺の経過(回復の有無)を調査。
- n=72。n=40/72が横隔膜縫縮術施行。n=46/72が横隔神経麻痺のfollow-upが行われた(follow-up期間の中央値353days)。横隔神経麻痺からの回復はplicationの有無で差なし(60% vs. 54.8%)。麻痺からの回復を予測する因子を見つけることができなかった。
Figure 1. 横隔神経麻痺からの回復

注意点・コメント
- 横隔神経麻痺からの回復の正確な時期は不明。麻痺あり時の検査と麻痺なし時の検査の間に回復が起きているはず。Kaplan-Meier曲線で最短・最長の可能性を考えて図示しているが、”method” sectionで詳しい説明がない。
- 横隔神経麻痺からの回復を予測するのが難しいとしているが、年齢、麻痺側、RACHS、plicationの有無しかlogistic regressionに入れておらず、その他の因子については不明。
- 本研究では、横隔神経麻痺の診断に超音波検査による横隔膜の動きの評価は必須とされておらず、診断の正確性に不安がある。
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