コヘルツ論文セレクション 
小児心臓・集中治療に関わる研究を簡単かつ少しだけ読み込んで紹介するブログ
呼吸

ARDSに対するHFO

Young D, Lamb SE, Shah S, MacKenzie I, Tunnicliffe W, Lall R, Rowan K, Cuthbertson BH; OSCAR Study Group.

High-frequency oscillation for acute respiratory distress syndrome.

N Engl J Med. 2013 Feb 28;368(9):806-13. doi: 10.1056/NEJMoa1215716. Epub 2013 Jan 22. PMID: 23339638.

背景

  • HFOVは、酸素化を保つために肺を膨張したままとし、高頻度低換気量により二酸化炭素を排出させる方法である。
  • そのエビデンスに乏しいため、有効性を調べた。

要点

  • 多施設、ランダム化比較試験、16歳以上、P/F ratio<=200、両側浸潤影
  • Primary outcomeは30日死亡率
  • n=795。30日死亡はHFO vs. conventionalで41.7% vs. 41.1%で有意差なし(p=0.85)。施設や性別、APACHEなどで調整後もオッズに差なし。

Figure 3. 両群の30日の生存曲線

注意点・コメント

  • 死亡率が40%以上と、かなり重症な患者を対象とした研究。
  • 治療中、HFO群で筋弛緩薬の投与量が多く、CO2が高い(pHが低い)。HFO群の方がlung-protective therapyな印象だが、生死には関係ないということか。
  • HFO群でP/F ratioが高いため、酸素化で困った場合にはHFOが選択肢となるのかもしれない。
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木村聡
小児心臓麻酔や集中治療に関わる文献を、浅く、でも少しだけ掘り下げて紹介したいと思います。