コヘルツ論文セレクション 
小児心臓・集中治療に関わる研究を簡単かつ少しだけ読み込んで紹介するブログ
感染

小児心臓外科術後開胸時の創部感染の危険因子

Harder EE, Gaies MG, Yu S, Donohue JE, Hanauer DA, Goldberg CS, Hirsch JC.

Risk factors for surgical site infection in pediatric cardiac surgery patients undergoing delayed sternal closure.

J Thorac Cardiovasc Surg. 2013 Aug;146(2):326-33. doi: 10.1016/j.jtcvs.2012.09.062. Epub 2012 Oct 23. PMID: 23102685.

背景

  • Delayed sternal closure (DSC)は、小児心臓外科術後の呼吸や循環動態が不安定な患者では有効な選択肢である。
  • 開胸のままであるため、感染症に対する心配がつきまとう。
  • DSC患者のsurgical site infection (SSI)の危険因子を見つけたい。

要点

  • Nested case-control study、単施設、18歳未満
  • DSCとなった患者から、caseはSSI、手術年による3:1のマッチングでcontrolを選択。
  • n=375。Case 43, control 129。複数のDSC、長期のDSC、経静脈栄養、ECMOは、Case (SSI)と有意に関連。多変量解析では複数のDSCとECMOがSSIの危険因子となった。

注意点・コメント

  • 手術した年でマッチングされているが、おそらくマッチングを考慮していないunconditional logistic regressionを用いており、不適切である可能性。
  • 48時間以内に死亡した症例は除外されており、selection biasとなる。
  • ただし、Table 2にあるように、開胸の時間が長いとSSIの発生が増えていく傾向は興味深い。3d未満は良いが、5d以上になると増える、ということは臨床でも参考にできるかもしれない(多変量では有意差ないが、、、)。
ABOUT ME
木村聡
小児心臓麻酔や集中治療に関わる文献を、浅く、でも少しだけ掘り下げて紹介したいと思います。