Pezawas T, Rajek A, Skolka M, Schneider B, Plöchl W.
Perspectives for core and skin surface temperature guided extubation in patients after normothermic cardiopulmonary bypass.
Intensive Care Med. 2004 Aug;30(8):1676-80. doi: 10.1007/s00134-004-2340-3. Epub 2004 Jun 9. PMID: 15197434.
背景
- 人工心肺使用後の炎症反応などにより、術後の中枢・末梢温は変化する。
- 中枢温・末梢温の変化と抜管時期の関係性について評価。
要点
- 前向き観察研究、単施設、80歳未満、正常体温での人工心肺使用
- 膀胱温と皮膚温、そして皮膚温の差(前腕温と指先の差)の変化を観察。温度に対しblindの麻酔科医が30分毎に抜管できるか否か判断。
- n=32。術後137分で血管収縮から血管拡張へ(皮膚温の差 = 0℃)。抜管は術後135分であり、両者には相関あり(r^2=0.49, p=0.017)。
Figure 1. 中枢温の推移と皮膚温の差の推移

注意点・コメント
- 血管収縮から血管拡張への変換期と抜管のタイミングに相関があるから、ある程度改善の予兆ではないか、という論文。ただし、Causalityではないため、関連性を示しただけ。
- 臨床家であれば、抜管できるか否かに体温も指標にすると考えられるが、そこをblindにしているのが面白い。今なら倫理委員会でひっかかりそう。
- 心血管作動薬は体温やその較差に関与すると考えられるが、それらの交絡因子の調整は行われていない。すなわち、様々な間接的なassociationも含んでいることになり、n=32というサンプルサイズの小ささを考えると、generalizationとしては微妙。
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